ラボにいくのがつらくなって体調も悪くなり始めたので、一度実家に舞い戻った。足に力が入らず歩くのが面倒、食欲はない、風呂に入るのも億劫、となっていて、自分ひとりでの生活の限界がおそらく目前だった。とにかく最後の気力を振り絞って飛行機に乗った。

実家に戻って一か月が経った。この一か月はラボ関連の概念に触れないよう生活をした。向こうのことを思い出すと、正直かなりのストレスを感じる。人間に関係するストレスと思っているので、向こうに戻ってまた地に足をつけるのは正直かなり厳しい気がしている。

ただ、心残りがある。論文である。私はまだ学術論文を書いたことが無く、大学院生としての仕事を目に見える形にできていないことに焦燥感を覚えていた。今年度の成果をまとめれば論文にはなると思う。これを書いて、アクセプトされれば、はやく研究室を辞めたい。