わからない

ラボに戻った。もちろん体調は万全ではない。私の中には3つ選択肢があった。一つはすぐに辞める、一つは学位取得まで残る、一つは論文だけ出して辞める。私は3つめの選択肢を選び、ラボに戻った。とにかくしんどい、なにがしんどいのかを言語化する必要はないと考えていて、というのもだましだましでいいから毎日を乗り越えて、論文さえ出せたらそれでよいと思っているからである。もちろん、周りの人に気を遣わせることは必定だが、それでももういい。迷惑かけてもいい、もう知らない。迷惑かけてでも論文を書くと決めたから。

先生がうっとおしい、話しかけてくると目が見れない、近づかれると気持ち悪くて早く逃げたくなる、来ないでほしい、こわい

説明を求められるとしんどい、説明をするのもしんどいと言うべきか、でもわかるそれではなにも進まない、向こうが求めていることはおそらく私の取り扱いを定めるために必要な情報、でも正直私もそれはわかっていない、もういや、大丈夫、大丈夫、がんばらなければいけない、怠惰と痛烈な拒絶感を区別できるようにならないと、頑張るべきなのか、撤退するべきなのか、わからなくなったらいったんリセットしよう、落ち着こう、沙都子、もういやにはなっている